委員会資料
第39回JPドメイン名諮問委員会議事録
株式会社日本レジストリサービス 第39回JPドメイン名諮問委員会 議事録
1. 日 時: 2011年12月9日(金) 15:00 ~ 16:30
2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室
東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F
3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長
松本恒雄 副委員長
遠藤紘一 委員
林一司 委員
原隆一 委員
唯根妙子 委員
4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役)
宇井隆晴 (JPRS 事務局)
松丸真紀子(JPRS 事務局)
5. 次 第:
1. 開会
2. 議題
(1) 諮問書「組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の1組織
1ドメイン名制限緩和について」(JPRS-ADV-2011001)に対する答申骨
子のご議論
(2) その他
3. 閉会
6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧
資料2 答申骨子(案)
参考資料1 諮問書「組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の
1組織1ドメイン名制限緩和について」(JPRS-ADV-2011001)
7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言)
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<開 会>
《出席状況の報告》
●本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、遠藤紘一委員、
林一司委員、原隆一委員、以上5名の出席をいただいている。従って、JPドメイ
ン名諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数の「全委員の
過半数」を満たしていることを報告する。なお、唯根妙子委員は、若干遅れるが
出席いただく。
本日、JPRSからは、堀田博文、宇井隆晴、松丸真紀子が同席する。
<議題(1) 諮問書「組織合併時等における属性型・地域型JPドメイン名の1組織
1ドメイン名制限緩和について」(JPRS-ADV-2011001)に対する答申骨
子のご議論>
◎2011年9月6日に開催された第38回委員会のなかで、JPRSより「組織合併時等に
おける属性型・地域型JPドメイン名の1組織1ドメイン名制限緩和について」と
して、諮問書を提出いただいた。今回は、前回の議論を踏まえて、事務局にて答
申骨子(案)を作成いただいたので、答申骨子(案)について議論し、今後、答申書
として整理していく上での判断材料としたい。答申書(案)について、事務局より
説明をお願いしたい。
[事務局より資料について説明]
- 資料2 答申骨子(案)
○営業譲渡において、双方の契約のみによって行われる場合は、公にその内容を
確認できないということだが、どのように判断するのか。
●営業譲渡が双方の契約のみによって行われる場合は、契約書が公にされず、
JPRSにて判断できないので、対象から除外することを考えている。
○組織合併に伴い複数持っていた属性型・地域型JPドメイン名を1つにしたとい
う組織の場合、廃止した方の属性型・地域型JPドメイン名を今でも使いたいとい
う要望はあるのではないか。
●その点はあると思う。どこまで遡って救済するか、それとも救済しないのかに
ついては今後の検討対象としたい。
○廃止された属性型・地域型JPドメイン名が凍結期間内であれば、合併に伴って
その属性型・地域型JPドメイン名を廃止した組織が優先的に登録できるというよ
うな融通を利かせることができると思うが、すでに第三者により登録されている
場合は難しいだろう。
○組織合併時等において、属性型・地域型JPドメイン名を登録できる数の上限は
設けるのか。会社設立と合併を繰り返すといくらでも登録できる。
●数で限るのは合理的理由が無いと思う。答申骨子(案)では、属性型・地域型JP
ドメイン名と組織の結びつきが強いのであれば複数の登録を認めた方が良いので
はないかという考え方が根底に流れている。そうすると、登録期間が3日では結
びつきが強いとは考えにくく、登録してから1年経たないと複数の属性型・地域
型JPドメイン名を登録できる対象にしない、というように登録期間を1つの基準
とするやり方もあるのではないかと考えている。
○会社を10社設立し、各会社で属性型・地域型JPドメイン名を登録し、1年後に
合併する、ということを繰り返すとこともありえる。
●それと同じようなことは現状のルールでも可能である。たとえば、10社の子会
社を設立し、属性型・地域型JPドメイン名を登録する。その属性型・地域型JPド
メイン名を親会社が使うというものである。その状態をさらに防ぐというのはま
た別の仕組みだと思う。
○1組織1ドメイン名の合理性が問われているのではないか。組織が複数の属性
型・地域型JPドメイン名を登録して顧客を欺くということは無く、組織合併時等
における複数の属性型・地域型JPドメイン名の登録のニーズの方が高いのであれ
ば、1組織1ドメイン名は止めても良いのかもしれない。
●1組織1ドメイン名であれば、CO.JPドメイン名をサービス名にあまり使わな
いと思うが、そのルールを撤廃するとサービス名や商品名にも使われるだろう。
○サービス提供者のこう使って欲しいという意思と、利用者のこう使いたいとい
う意思は関係がない。1組織1ドメイン名のルールが撤廃されれば、利用者から
すれば属性型・地域型JPドメイン名と汎用JPドメイン名の区別はつかなくなると
思う。
◎1組織1ドメイン名というルールは、他の多くのTLDと比べれば.jpでは厳しく、
その結果、ステータスや信頼性もあると思う。しかし、それを評価するのは難し
いと思う。
○CO.JPドメイン名を登録する際は、登記簿謄本等を確認しているのか。
●申請時には登記簿謄本等の提出を求めていないが、提出できる状態であること
を求めている。申請時に嘘をついて登録しても後で嘘であることを発見できる状
態である。
◎1組織1ドメイン名のルールは、サイバースクワッティングを排除する点では
効果的だと思う。ただ、時代が進み状況が変わるとその状況に合った変更が必要
となり、その時々の意見や要望を記録しておき、見直すことができるようにしお
くことが重要だと思う。
○日本の競争力を検討している会がある。そのなかで、日本が培ってきた強さと
いうのは、安心・安全という点が挙げられた。JPドメイン名においても、安心・
安全という点を考慮に入れるのがよいと思う。
○今回は、世の中の変化に応じて1組織1ドメイン名の制限を緩和する方向とし、
今後は様子を見て、また違った要望が出てくれば見直すのが良いだろう。
○1組織1ドメイン名の制限を緩和すると、なぜあの組織は複数の属性型・地域
型JPドメイン名を登録しているのかという疑問が生じる可能性がある。それに対
して、複数の登録を認めるに至った根拠や審査などについて情報公開するのが良
く、それが公平性を担保することにもつながると思う。
○ルールを公表し複数登録を認めることは簡単であるが、例外的に認められない
場合もあると思う。このようなものは事例を蓄積していくしかないだろう。
○複数登録する場合の料金は、余計にかかるのか。
●単純に属性型・地域型JPドメイン名を登録する数に応じた登録料がかかるのみ
で、複数登録することによる特別な料金は発生しない。
○複数登録にメリットがあるのであれば、2件目以降は登録料を高くするのがよ
いかもしれない。
○複数登録することにより、他の組織がその文字列の属性型・地域型JPドメイン
名を登録できなくなるという社会的なデメリットを引き起こすので、その分の料
金を負担するという考え方はあるかもしれない。
○複数登録しても、実際は1つしか使わず、他の属性型・地域型JPドメイン名は
防衛的に登録するのみで使わない場合も出てくる可能性があると思う。
○使われていない属性型・地域型JPドメイン名は、料金を高くすることや廃止す
るという方法もあるだろう。
○使っている/使っていないの判断は簡単にはできないのか。
◎難しいと思う。精緻にやろうとすれば運用が大変だろう。
○企業には法務局に登記されている番号がある。電子行政において、その番号を
そのまま使うかどうかはわからないが、それを利用し、一元的に管理し使えるよ
うにしようという話がある。その一元化された番号とドメイン名を連携させると
いうようなことも見据えても良いかもしれない。
◎そのような社会動向はドメイン名と関連すると思う。
○ドメイン名に依存したアクセスはいつまで続くのか。一気に変わる可能性もあ
る。
◎研究レベルでは色々あるだろう。ここまでインターネットが普及しているなか
で、何か新しい技術が生まれても、IPv4とIPv6の例にもあるように、すぐには移
行できないだろう。
◎本日の皆様の意見に基づいて、2012年2月頃の委員会で答申書としてまとめる
という流れになると思う。本件については、事務局での取りまとめをお願いした
い。
<議題(2) その他>
◎事務局で準備した議題は以上だが、最近の動向についての報告があるとのこと
で、JPRSより説明いただきたい。
●2点、報告する。まず1点目は、「地域型JPドメイン名」を「都道府県型JPド
メイン名」に衣替えしてサービスする件についてである。昨年度諮問委員会にて
議論、答申いただいた内容に沿って「都道府県型JPドメイン名」のサービスを開
始することを、9月26日にプレスリリースした。サービス開始は、来年後半を予
定している。
2点目に、ここ最近特にニュース等を騒がせている新しいgTLDについての状況の
報告である。6月のICANN会合で新しいgTLDの募集を来年1月より行うことが決まっ
て以降、国内外の企業などを中心に新gTLDの応募についての具体的検討や応募表
明が行われているようである。結果的に、1,000以上のトップレベルドメインが
来年末以降増加する可能性もある。
◎新gTLDに1,000もの応募があるとICANNは審査が大変であろう。
○応募する新gTLDはASCIIでなくてもよいのか。
●よい。
○各国で使われている言語の国名の新gTLDの応募も可能なのか。
●国名は認められない。
○TLDが増えると思うが、「.jp」が紛れないようにしてほしい。
◎TLDが増えると、逆に「.jp」が際立つかもしれない。
《今後の予定について》
◎次回の諮問委員会については、2012年2月頃に第40回の委員会を開催し、議論
をまとめた上で委員会として答申書を出すことになるかと思う。具体的な日程に
ついては、事務局から相談する。以上をもって、第39回諮問委員会を閉会とする。
<閉会>
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