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委員会資料

第33回JPドメイン名諮問委員会議事録

株式会社日本レジストリサービス  第33回JPドメイン名諮問委員会  議事録

1. 日 時: 2010年8月25日(水) 15:30 ~ 17:10
2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F
3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長 松本恒雄 副委員長 遠藤紘一 委員 林一司 委員 原隆一 委員
4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役) 濱川渡 (JPRS 取締役) 松丸真紀子(JPRS 事務局) 藤井清吾 (JPRS 事務局)
5. 次 第:
1. 開会 2. 議題 (1) 答申書へのJPRSの対応に関するご報告 (2) 2010年度諮問事項についてのご報告、ご審議 (3) その他 3. 閉会
6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧 資料2 JPドメイン名諮問委員会の答申JPRS-ADVRPT-2008001への対応 資料3 諮問書 地域型JPドメイン名の再構築について(JPRS-ADV-2010001) 資料4 地域型JPドメイン名の再構築について
参考資料1 諮問書 JPRS-ADV-2008001 参考資料2 答申書 JPRS-ADVRPT-2008001 参考資料3 「.日本」管理運営事業者公募への応募内容概要 参考資料4 地域型JPドメイン名の再構築における基本方針の検討結果報告 書 参考資料5 地域型JPドメイン名に関するアンケート結果報告 参考資料6 JPRSが2011年1月に、JPドメイン名サービスにDNSSECを導入
7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言) ------------------------------------------------------------------------ <開 会>
《開会の挨拶》
《出席状況の報告》
●本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、遠藤紘一委員、 林一司委員、原隆一委員、以上5名の出席をいただいている。従って、JPドメイ ン名諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数の「全委員の 過半数」を満たしていること報告する。
なお、唯根妙子委員は、本日、ご都合によりご欠席の旨、予めご連絡をいただい ている。
本日、JPRSからは堀田博文、濱川渡、松丸真紀子、藤井清吾が同席する。
<議題(1) 答申書へのJPRSの対応に関するご報告>
◎一昨年から昨年にかけて、委員会のなかで、「.日本」をJPRSにて管理するこ とになった場合の、「.日本」と「.JP」との関連付けに関する方針について議論 し、昨年4月21日に答申書として確定した。JPRSの本答申への対応の報告をお願 いしたい。
[取締役堀田博文より答申書への対応について説明] - 資料2 JPドメイン名諮問委員会の答申JPRS-ADVRPT-2008001への対応
○JPRS以外に申請した組織はあったのか。
●JPRS一社のみであった。
○日本インターネットドメイン名協議会(以下、協議会)とはどういう団体か。
●総務省の情報通信審議会の答申において、民間のインターネットに関連する事 業者団体などで構成される協議会を設置し、その協議会が事業者選定を直接行う 選定委員会のメンバを選定し、その選定委員会が「.日本」の管理運営事業者を 選定することが適当であるとしている。それに沿って、JPNICや日本インターネッ トプロバイダー協会など15程度の団体が集まって協議会がつくられている。
◎総務省と日本経済団体連合会がその協議会のオブザーバーになっている。申請 した組織が1社であれば概ね1カ月程度で選定委員会の結果がでるのではないかと 思う。
○その協議会は、「.日本」の管理運営事業者を選定して解散するわけではなく、 将来的にはドメイン名に関する民間の意思決定機関のような役割を果たすのか。
◎答申では、協議会の役割について抽象的に書かれているため明確になっていな いが、IDN ccTLD以外では地理的名称に関連するトップレベルドメインの事業者 選定などにおいて、必要に応じた協力も期待されている。
○資料2において、「○○.日本」と「○○.jp」の登録者を統一とするとあるが、 「○○.jp」しか使わない場合、他方はリザーブ状態になるのか。また、それは 無料で行われるのか。
●そうである。
○コストはかかるのか。
●「.jp」のデーターベースに「.日本」の利用有無のフラグのようなものを追加 するだけなので、大きな投資にはならないと考えている。
◎選定結果などが示された際には随時報告をお願いしたい。
<議題(2) 2010年度諮問事項についてのご報告、ご審議>
◎本年5月12日に開催された第32回委員会の中で、「JPドメイン名の概況とドメ イン名を取り巻く状況に関するご説明」として、JPドメイン名も含めたレジスト リの状況やドメイン名に関連する新しい市場などについてJPRSより紹介いただい た。今回は、紹介いただいたトピックの中から、地域型JPドメイン名の再構築に ついて、諮問書として提出いただいている。諮問書の内容について、JPRSより説 明をお願いしたい。
[取締役堀田博文より諮問書について説明] - 資料3 諮問書 地域型JPドメイン名の再構築について(JPRS-ADV-2010001)
●詳細については事務局より説明する。
[事務局より資料について説明] - 資料4 地域型JPドメイン名の再構築について
●本日ご欠席の唯根委員より、補助資料にあるとおり、各論点に対して事前にご 質問とご意見をいただいている。
◎1組織1ドメイン名の制限撤廃に関する唯根委員のご意見として、拠点ごとにド メイン名を登録したいという希望には「枝番」のようなもので区別してはどうか とあるが、これはどういうことか。
●あくまでも想像だが、登録するドメイン名は1つだけれども、サブドメインな どにより対処できないかといった主旨のご意見ではないかと思う。
○1組織1ドメイン名の制限を撤廃するということは、地域型JPドメイン名を汎用 JPドメイン名のようにする(以下、汎用化)というイメージか。
●そうである。
○汎用JPドメイン名が混乱なく使われているのであれば、地域型JPドメイン名を 汎用化しても混乱は生まれないのではないか。
○地域型JPドメイン名を汎用化した場合、汎用JPドメイン名と区別がつかなくな り、地域型JPドメイン名をなくすということになるのではないか。
○地域型JPドメイン名を登録する場合に、その地域の所在要件を残せば特徴があ ると思う。
●所在要件については地域型JPドメイン名再構築検討部会(以下、検討部会)で 色々な意見がでていた。市区町村の合併や名称変更、転居などによって所在要件 が満たされなくなる場合があるが、登録者の負担を減らすためにドメイン名を取 り上げることはしていない。このように地域型JPドメイン名は必ずしも所在要件 の保証があるわけではないという点が検討部会の中で確認され、拘っても仕方が ないということであった。
○7/1からリコージャパン株式会社を発足し、それぞれの地域にあった会社が1つ にまとまった。本社は東京になり、支社はぞれぞれの地域にある。このような場 合、地域型JPドメイン名が汎用化されるとどうなるのか。
●たとえば、リコージャパン本社が「ricoh.tokyo.jp」、北海道にある支社は 「ricoh.hokkaido.jp」など、その地域での活動を表すドメイン名を登録できる ようになり、今回の再構築の目的に沿っているのではないかと思う。
○市区町村の合併もあるが会社の合併もある。
○営業拠点でみると相当たくさんあると思う。
●検討部会においては、物理的に会社や工場があることと商圏を持っていること は別の話であり、特にインターネットの世界では、東京の会社が北海道の商品を オンラインで売る場合もあるといった議論もされた。所在要件を、住所がそこに 存在することだけではなく、どうやって資格審査するのかは別にして、その地域 に関係する活動をしているということも考えられるという議論がされていた。
○実質的に判断できないルールを作っても負担が増えるだけではないか。
○仮に所在要件の資格審査ができたとしても、企業活動は変わっていく。その変 化にあわせて、JPRSがドメイン名登録企業に対して、ドメイン名を直させるのは 難しいだろう。
○「.jp」か「<都道府県名>.jp」にするのかは申請者の自由にするのがわかりや すいのではないか。
○そこまで汎用化すると、地域型JPドメイン名と汎用JPドメイン名との区別がつ かなくなってくるのではないか。
◎他のccTLDで例はあるか。
●たとえば、「.us」は50の州を第2レベルにおいて、地域を表している。他にも 例はあると思う。
○アメリカの場合は、州の略号が決まっている。地域型JPドメイン名は、第2レ ベルに都道府県名を入れているが、それを2文字程度にすれば地域型JPドメイン 名ということが明確になり、汎用JPドメイン名ではないことがわかるのではない か。ただ、方法としては良いと思うが実現するのは大変である。
○所在要件がないと地域との関連性がなくなるので、資格審査はできなくてもそ の地域で活動するといった宣言をしてもらった方がよいと思う。
○新規登録を停止するかどうかだが、新規登録は停止した方がすっきりするとは 思う。
○既存の地域型JPドメイン名を強制的に廃止するといったことなどは問題がある と思う。地域型JPドメイン名を汎用化した場合、既存の登録者に優先登録の権利 を与えるといったことを考えているのか。
●検討部会においても、その点に関して意見があった。地域型JPドメイン名を登 録したかったが何らかの理由で地域型JPドメイン名以外を選択した登録者のこと を考えると、現在、地域型JPドメイン名を持っている人にだけ優先登録の権利を 与えるのはかえって不公平ではないかという意見があった。
○「example.chiyoda.tokyo.jp」しか登録できなかったという場合もあると思う。 そういう中で、地域型JPドメイン名の第3レベルへの登録にすることにした場合、 「example.tokyo.jp」を登録したいという人は優先してもよいのではないか。し かし、「example.shinjuku.tokyo.jp」の登録者が希望すれば衝突するとは思う が。
●その場合は、抽選などの方法が必要になるかもしれない。既存の地域型JPドメ イン名の登録者に優先登録の権利を与えることについてはもう少し考えた方がよ いと思う。
○所在要件を撤廃するというのは日本に住んでいれば誰でも登録できるというこ とか。悪意のある人が流れ込んでくるのではないか。
○汎用JPドメイン名と同じレベルの危なさになるだけではないか。
○自治体が使うドメイン名は、市であればcityなどのラベルが入るルールがあっ たと思うので、識別可能ではないか。
○自治体が使うドメイン名空間に悪意のある人を入れてもよいかということを決 める必要がある。
○自治体はルールに基づいたドメイン名を登録することを決めておけばよいと思 う。そうすれば怪しいドメイン名と区別することができる。
○自治体であれば地方公共団体を対象としたLG.JPドメイン名に移行してもらう という対処があると思う。また、地域型JPドメイン名を汎用化した際に、所在要 件などどの程度の権威付けをするのか。利用者が権威のあるものという意識を持 てる仕掛けをコストとのバランスをみながら考える必要があると思う。
○資料4のスライド26に関してだが、地域との関係を重視するのであれば都道府 県名ラベル毎にドメイン名登録管理を委託し、ラベル毎に独自の工夫をしてもら うというのは考慮する余地があるが、地域型JPドメイン名を汎用化するというこ とであれば委託しない方がよいと思う。
◎本件の答申に向けたスケジュール感につき、JPRSより説明いただきたい。
●本諮問に関するスケジュールについて、希望を述べさせていただく。
ICANNでの新しいgTLDの申請受付が来年早々にも始まる予定である。このカテゴ リの中で、地方自治体が賛成することまたは反対しないことを表明すれば、 「.tokyo」や「.niigata」も申請することができる。
「.tokyo」など、ある程度需要がある可能性があるものに関しては、申請料 185,000ドルと毎年の費用を支出してでも、その地域の関係者により独自にドメ イン名空間が新設され、自由にドメイン名が登録できるようになる動きがあるか もしれない。しかし、すべての都道府県に対応し、自由に使えるドメイン名空間 がgTLDとして作られることは考えづらい状況である。そこで、地方の都道府県に 相当するドメイン名空間を、「.tokyo」などに遅れることなくJPの下に作って欲 しいという意見が指定事業者や登録者から寄せられている。
このような状況であるため、本諮問については、本年12月までに答申をいただき、 早ければgTLD申請受付開始が想定される来年早々には、地域型JPドメイン名の新 しい姿を公表できるようにしたいと考えている。ご検討の期間が短くなり恐縮で あるが、たとえば、10月に次回、12月にその次の諮問委員会を開催していただき 答申を確定いただければと考えている。
◎指定事業者や登録者の要望がベースにあるので、無理でなければ提案いただい たスケジュールで進めたいと思うがどうか。
◎今日の委員会の議論を踏まえた答申骨子を事務局に作成していただき、次回10 月の諮問委員会でその骨子を議論し、その後12月の諮問委員会で答申を最終決定 するということになると思う。
◎それでは、ご説明いただいた諮問書の内容と、本日いただいたご意見に基づき、 本年10月頃の委員会でさらに議論を行い、12月頃の委員会で答申書としてまとめ たい。本件については、事務局での取りまとめをお願いしたい。
<議題(3) その他>
◎本日、事務局で準備した議題は以上だが、昨年度の諮問事項として議論いただ いた、DNSセキュリティ拡張方式(DNSSEC)の導入時期についてJPRSより報告をお 願いしたい。
[取締役堀田博文より資料について説明] - 参考資料6 JPRSが2011年1月に、JPドメイン名サービスにDNSSECを導入
《今後の予定について》
◎次回の諮問委員会の開催については、本年10月頃に第34回、本年12月頃に第35 回の委員会を開催し、議論をまとめた上で委員会として答申書を出すことになる かと思う。具体的な日程については、事務局からご相談させていただきたい。
《閉会》
◎以上をもって、第33回諮問委員会を閉会とする。
<閉 会> ------------------------------------------------------------------------

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