メニュー

委員会資料

第32回JPドメイン名諮問委員会議事録

株式会社日本レジストリサービス  第32回JPドメイン名諮問委員会  議事録

1. 日 時: 2010年5月12日(水) 15:30 ~ 16:45
2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F
3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長 松本恒雄 副委員長 遠藤紘一 委員 原隆一 委員 林一司 委員 唯根妙子 委員
4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役) 濱川渡 (JPRS 取締役) 松丸真紀子(JPRS 事務局) 深野哲洋 (JPRS 事務局)
5. 次 第:
1. 開会 2. 議題 (1) 答申書「DNSセキュリティ拡張方式(DNSSEC)の導入に関して」 (JPRS-ADVRPT-2009001)へのJPRSの対応に関するご報告 (2) JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況に関するご説明 (3) その他 3. 閉会
6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧 資料2 JPドメイン名諮問委員会の答申JPRS-ADVRPT-2009001への対応 資料3 JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況について
参考資料1 諮問書JPRS-ADV-2009001 参考資料2 答申書JPRS-ADVRPT-2009001
7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言) ------------------------------------------------------------------------ <開 会>
《開会の挨拶》
《出席状況の報告》
●本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、遠藤紘一委員、 林一司委員、唯根妙子委員、以上5名のご出席を頂いている。従って、JPドメイ ン名諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数の「全委員の 過半数」を満たしていること報告する。なお、原隆一委員は、若干遅れるが出席 いただく。また、松本恒雄副委員長については、本日、ご都合により途中で退席 される予定である。
本日、JPRSからは堀田博文、濱川渡、松丸真紀子、深野哲洋が同席する。

<議題(1) 答申書「DNSセキュリティ拡張方式(DNSSEC)の導入に関して」 (JPRS-ADVRPT-2009001)へのJPRSの対応に関するご報告>
◎本年3月3日に開催された第31回委員会のなかで、「DNSセキュリティ拡張方式 (DNSSEC)の導入」に関して議論し、3月29日に答申書として確定した。その後の 検討・対応などについて、本答申へのJPRSの対応の報告をお願いしたい。
[取締役堀田博文より答申書について説明] - 資料2 JPドメイン名諮問委員会の答申JPRS-ADVRPT-2009001への対応
◎国際的な機運から見て、「.jp」におけるDNSSECの導入の予定時期はちょうど よいと思う。
●実験的にサービスを始めているTLDもある。小さなレジストリから始めている ようだ。「.jp」ほど念入りに技術検証を行ってからサービスしようとしている TLDはなく、ISPやDNSプロバイダの協力もあり、うまく連携がとれている。また、 「.com」は2010年の年末から2011年の初頭にサービスを開始するようであり、 「.jp」のサービス開始と同じような時期になるため、日本の顧客にとってはちょ うどよいタイミングになると思う。
◎状況については随時報告をお願いしたい。

<議題(2) JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況に関するご説明>
◎「JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況」について、JPRSより説明 をお願いしたい。この議題は、2010年度の諮問委員会を開催していく上での基礎 となる部分である。
●今年の諮問事項を決めさせていただく前に、JPドメイン名も含めたレジストリ の状況やドメイン名に関連する動向などについて資料3に沿ってご紹介したい。 それに対して忌憚ないご意見やお考えをお聞かせいただきたい。また、それに加 えて、委員の方々から追加の検討課題などあればご提起いただきたい。次回の諮 問委員会は例年であれば8月下旬頃であり本日の議論の状況に基づいて諮問させ ていただきたい。内容については事務局から説明する。
[事務局より資料について説明] - 資料3 JPドメイン名の概況とドメイン名を取り巻く状況について
○現在、政府では電子行政を進める方向で動いているようである。そうすると、 地方公共団体の窓口といった部分にも関係してくると思う。ドメイン名の文字列 を決める際のルールが決まっていないと地方公共団体のドメイン名に統一性がな くなり、利用者は困ると思う。
●地方公共団体が主に使うドメイン名は、地域型JPドメイン名とLG.JPドメイン 名の2種類ある。LG.JPドメイン名は、総合行政ネットワーク協議会から電子行 政のためのドメイン名空間を設けたいということを発端に創設された。おそらく、 総務省や地方公共団体全体としては、電子行政としてきちんと使うならLG.JPド メイン名を使いたいという意向があると思う。
また、都道府県のWebページのドメイン名の利用状況について調査した。結果と しては、地域型JPドメイン名を利用しているところが16、LG.JPドメイン名を利 用しているところが15、地域型JPドメイン名とLG.JPドメイン名の両方を利用し ているところが16であった。
○利用者はアクセスしたいところにきちんとアクセスできるのか。
●利用者が混乱しないよう、LG.JPドメイン名を運営している総合行政ネットワー ク協議会からご意見を伺い、調整しながら進めていく必要があると考えている。
◎今後、「.tokyo」や「.富士山」など出現する可能性があるが、このような新 gTLDは、その地域の地方公共団体の関心事になると思う。地方公共団体のシステ ムやドメイン名のことについて、誰に聞けばわかるのか全体の見取り図を持つこ とが重要ではないかと思う。
○地方公共団体が使うドメイン名においては、ドメイン名の文字列の付け方にルー ルがあるとよいと思う。
○地域型JPドメイン名の検討はどのようなスケジュールで考えているのか。地域 型JPドメイン名を活性化しようという議論の一方で、「.tokyo」などが2010年中 に始まってしまうと、その議論が無駄になる可能性もある。
●「.tokyo」などは地域の人によって創設されるものだが、全都道府県は揃わな いと思う。「tokyo.jp」と「.tokyo」でどちらも同じように使えるとなれば、混 乱が起きたり、両方のドメイン名を登録しなければいけなくなるという状況にな る可能性はある。地域型JPドメイン名は、多くの人に使ってもらいたいのか、ま た、役割を終えたと考えて消滅させるなども選択肢としてはあると思う。このよ うな検討を早めに行い、今年の8月に諮問させていただき、可能であれば2010年 中から2010年頭くらいには方針を決めたいと考えている。それができれば、一般 に対して、「.tokyo」との棲み分けはどうあるべきかなど問うことができると考 えている。
◎「.tokyo」と「.tokyo.jp」が出てきた場合、商標の部分で揉めると思う。登 録を開始する前に、関係者を洗い出して調整することや、一般に広く意見を聞く のがよいと思う。また、.jpは高い信頼の中でやってきたことから、国際的に手 本を示すことが求められているかもしれない。
●検討部会に色々な方に入っていただき、何が日本にとって良いのか検討してい きたい。
○「.日本」に関してだが、ISPの立場からすると、新たなTLDが増えると顧客の サポートなどを考える必要がある。「.日本」の導入スケジュールがある程度見 えていると動きやすい。
◎日本インターネットドメイン名協議会で公開しているスケジュールと比較する と、スケジュール通りには進んでいない。個人的な意見になるが、可能な限り慎 重に進める方がよいと思う。
◎ICANNとしては、IDN ccTLDと新gTLDのスケジュールはどの程度区別されて進 んでいるのか。
●約1年前は、IDN ccTLDと新gTLDは一緒に進めるようなスケジュールが計画され ていたが、現在は別々に進んでおり新gTLDが後になる。
◎新gTLDについては現状あまり検討が検討が進んでいなくても大丈夫なのか。
●前回のICANN会合での議論を見ると、早ければ2010年中に募集が始まってもお かしくはないと思う。
◎都市名に関する新gTLDの場合は、地方公共団体や総務省の承認が必要となる。
●たとえば、「.tokyo」であれば、東京都または政府の承認が必要となる。
◎少なくとも地方公共団体は、役割があることを認識しておく必要があるが、現 状はどうなのか。
●インターネット基盤委員会のワーキンググループで検討し、答申書にも記載さ れているので、認識されているのではないか。
○新たなTLDを導入することで登録者に何が起きるのか不安である。
◎登録者だけでなく、インターネット利用者なども関わってくるので、何が起き るのか予見しにくい。
●ICANNにおける世界的議論では、ドメイン名はインフラであり、かつ商品になっ ている。その2つの条件を満たすような落としどころにする必要があり難しい。 インフラだから、混乱無く安心・安全に使えないといけないという一方で、商品 を顧客が欲しいと言えば売らないわけにはいかない面もある。しかし、やはり、 「.jp」においては、混乱無く、安心・安全に使えることを第一に考えていきた い。
○商品なら当然混乱させてはいけないし、不安な状態で使うという状況は許され ないので、商品と管理は一体だと思う。
○そのバランスをとるのが非常に難しいと思う。
◎ICANNにおいては、gTLDを増やしてもよいのかという議論もある。新gTLDは18 万5千米ドルの申請手数料がかかる。たとえば、「.tokyo」を管理運用する人は ICANNにいくら払うことになるのか。
●管理ドメイン名数が少なくても毎年最低数百万円程度の維持費がかかる。
◎ICANNは年間予算のかなりの割合が訴訟費用に占められている。日本において は、問題が起きないように考えてから始めるような傾向があると思う。ドメイン 名の紛争解決手段として、裁判以外にもDRPがあるが、日本においても裁判が増 えていると思う。問題があるからやめるというわけにはいかず、関係者と課題へ の認識を一致させて進めていく必要がある。
また、「.日本」については、諮問委員会の答申と情報通信審議会の答申で書きっ ぷりが異なっており、心配は尽きないところではあると思うが、多くの意見を聞 きながら進んでいくのだと思う。
◎本日、特に地域型JPドメイン名についてのご説明やご意見をいただき、関係者 での情報共有が必要ということがわかり、今後進めていただきたい。その結果、 必要に応じ、次回の諮問委員会にて諮問していただければと思う。

<議題(3) その他>

《今後の予定について》
◎次回の諮問委員会の開催については、第33回を2010年8月に予定している。具 体的な日程については、事務局からご相談させていただきたい。
《閉会》
◎以上をもって、第32回諮問委員会を閉会とする。
<閉会> ------------------------------------------------------------------------

PAGE TOP